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保険業界コラム
2025/09/03時代に合った保険選びをしましょう
平成の時代と令和の時代では、全く違う時代になっています。また、平成では、リーマンショックなどかつてない経験をしました。その結果、正社員で働きたくても働けない就職氷河期を経験しました。しかし、現在は15歳から64歳の生産年齢人口は年々減少して、各企業は人材不足となり、優秀人材をいかに確保するかに苦しんでいます。このように時代が変わっていますので、保険選びも今までと同じではいけないということです。
平成と令和の違いを知ってください
平成の時代は、バブル崩壊後の長期にわたるデフレと低金利の時代といわれます。日本銀行は景気回復をめざして金融緩和政策を続け、金利は歴史的に低い水準が長く維持されました。その結果、住宅ローンの利率もかつてに比べて大きく下がり、多くの世帯が低い負担で住宅を購入できる環境が整いました。一方で、住宅価格や地価については、バブル崩壊後から平成の中盤にかけて下落が続き、資産価値の伸びを期待しにくい状況が続きました。しかし、資産運用をして資産を増やさなくても、物価は下がっていましたので、働いて収入を増やせば、欲しいものが買える時代でした。一方、令和の時代は、世界的なインフレの波やエネルギー価格の上昇を背景に、物価全体が上がりやすい環境となっています。日本でも長く続いたデフレ局面から転じ、日常生活において食料品や光熱費といった生活必需品の値上げが相次ぎ、家計に直接的な負担感が広がっています。こうした状況のなか、日本銀行は長期にわたる金融緩和政策を徐々に修正しつつあり、住宅ローン金利もかつての超低水準から上昇傾向を見せています。こうなると、特に若い世代にとって住宅取得のハードルはかつてよりも高くなっています。賃金も改善の兆しはあるものの、物価上昇に追いつかない面が多く、令和の時代は『生活コストが上がる一方で資産形成の選択が難しい時代』ともいえるでしょう。
平成と令和の保険選びに違いがあることを知ってください
平成の時代は、長期的なデフレと低金利が続いたことで、貯蓄型の保険商品も予定利率が低く、資産形成の手段としての魅力は限定的でした。そのため、多くの家庭では保障を重視した終身保険や医療保険を中心に選び、いざというときの生活安定を目的とする傾向が強く見られました。また、住宅ローン金利が低かったことから、返済負担を軽減できた分を保険料に充てやすいという側面もありました。一方、令和の時代は、物価上昇や金利動向の変化に加え、人生100年時代を意識した資産形成の重要性が増しています。特に、インフレリスクや将来の年金不安を背景に、従来の保障だけでなく、投資性のある変額保険や外貨建て保険、あるいは長期的な資産形成を兼ね備えた保険商品の注目度が高まっています。あわせて、長生きのリスクに備えた介護保険も準備する必要があります。また、医療技術の進歩や働き方の多様化に合わせて、がん保険や収入保障保険といった、より個々のライフスタイルに適した保障を選ぶ傾向が強まっています。
これからの保険選びは保険営業職を選ぶことから始める
平成の時代は、保障を中心に保険を選ぶ傾向が強く、ある程度パターン化された提案が主流でした。そのため、保険営業職もパターン化された商品を提案すればよいので、決まったセールストークでお客さまに接することで営業をしていました。その結果、保険営業職との人間関係で保険を選ぶということが多く見られました。しかし、令和の時代に入り、インフレや金利動向の変化、そして人生100年時代を意識した資産形成ニーズの高まりによって、保険に求められる役割は大きく変化しています。保障と資産形成をどう組み合わせるかは、家庭ごとにまったく異なる課題となり、ライフスタイルや働き方の違いが選択に直結するようになりました。そのため、これからの保険選びは、単に商品を比較するのではなく、『誰から提案してもらうのか』という出発点がより重要になります。お客さま一人ひとりの将来像や価値観に寄り添い、長期的な視点でサポートできる保険営業職こそが、これからの時代に強く求められているのです。
今回のまとめ
平成は保障中心の保険選びが主流でしたが、令和ではインフレや人生100年時代を意識する時代といわれるようになり、保障と資産形成の両立が求められる時代となりました。しかし、いまだに、加入の手軽さや保険料の手軽さを前面に打ち出した保険選びが強調されています。また、保険営業職が考えて提案するのではなく、保険営業職にセールストークを学ばせて保険会社がすすめたい商品を提案する平成の提案の仕方が残っています。この時代、求められるのは「どの商品を選ぶか」だけでなく「誰から提案を受けるか」です。お客さま一人ひとりの価値観やライフスタイルに寄り添える保険営業職を選ぶことこそ、これからの保険選びの大切な出発点となります。